虫歯になりやすい人・そうでない人の違い・・

投稿日:2018年12月7日|カテゴリ:院長コラム

一見すると同じように歯みがきをしているのに、なぜかむし歯になりやすい人とそうでない人がいます。
この違いって何なのでしょうか。
そこで、今回は、むし歯になりやすい人と、そうでない人の違いについて解説します。
是非参考にしていただいて、むし歯を予防しましょう。

むし歯について

むし歯になりやすい人とそうでない人の違いを知る前に、まずはむし歯について説明します。

◆むし歯の原因について

むし歯は、ストレプトコッカス・ミュータンス、いわゆるむし歯菌の働きによって起こります。
ミュータンス菌が、食べカスや磨き残しに含まれる糖分を代謝して乳酸を作り出します。
この乳酸が歯を溶かすことで、むし歯が発生するのです。
余談ですが、恐竜の化石にもむし歯で出来た穴が見つかることがあるそうですから、むし歯に悩まされていたのは、人間だけでないことがわかりますね。

◆むし歯菌の隠れているところ

むし歯菌は、プラークの中に潜んでいます。
プラークとは、歯の表面についた白いカスのようなもののことです。爪楊枝などで歯の表面をこすってみると、簡単にとれてきます。
プラークの中には、むし歯菌だけでなく、歯周病の原因菌や、カビ菌なども潜んでいます。したがってプラークは、お口の健康の大敵ともいえます。

◆むし歯発生に関係する3要素について

むし歯が生じるためには、『細菌』『歯の質』『食べ物』の3つの要素が関係してきます。それぞれが単独で関与しているのではなく、3つすべてが絡んでいるのが特徴です。

◆細菌

ミュータンス菌のことです。ミュータンス菌がいなければ、むし歯は発生しません。
ミュータンス菌がいるのはプラークですから、歯みがきをしないと、むし歯になりやすくなります。

◆歯の質

ミュータンス菌が作り出す乳酸によって溶かされないような強い歯なら、歯に穴が開かないのでむし歯は発生しません。

◆食べ物

ミュータンス菌は糖分(=甘いもの)を代謝して乳酸を作り出します。甘いものをあまり食べなければ、むし歯は起こりません。
いいかえれば、甘いものを好んでたくさん食べると、むし歯になりやすくなります。

むし歯になりやすい人とそうでない人の違いには、この3要素が影響しています。

むし歯になりやすい人の特徴

では、むし歯になりやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか。

◆歯みがきをしない

歯みがきの回数が1日に1回、もしくはそれ以下のような人は、歯に食べカスが残ったままになりますし、プラークもやはりついたままになります。
正にミュータンス菌が増えやすい環境を自ら作っているともいえますから、むし歯になりやすくなるのです。

◆歯みがきが不十分

毎食後歯みがきをするなど、歯みがきの回数が十分であっても、磨き方が不十分だと、むし歯になりやすくなります。
特に奥歯の歯と歯の間などに多いのですが、歯ブラシだけでは磨けないところを、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使ってきれいに磨くことが大切です。

◆甘いものを好む

甘いものは、人間だけでなくミュータンス菌も好みます。
ジュースやお菓子をよく食べたりのんだりする人は、むし歯のリスクが高くなります。

◆ダラダラ食べ

ジュースやお菓子だけではありません。パンやおにぎりのような主食もそうなのですが、1日に何回も食事をするような生活習慣もむし歯のリスクを高めます。
なぜなら、食事の回数分は磨きをするのが大変になりますし、その都度、ミュータンス菌が乳酸を作り出してしまうからです。

◆口で呼吸する

口で呼吸すると、唾液が蒸発しやすくなりますから、口が乾燥してしまいます。
唾液には、お口の中の汚れを洗い流す自浄作用、細菌の活動を抑える抗菌作用、溶かされ始めた歯を修復する再石灰化作用など、むし歯を防ぐ上で重要な役割があります。
口で呼吸する癖があると、唾液の働きが下がってしまうので、むし歯になりやすくなります。

◆歯並びが良くない

歯並びが悪いと、歯みがきがしにくくなるので、むし歯になりやすくなります。

むし歯の3要素と照らし合わせてみると、むし歯になりやすい人の特徴が当てはまっていることがわかってもらえるでしょう。

むし歯にならないようにするために

むし歯にならないようにするためには、むし歯の3要素をうまくコントロールすることが大切です。いいかえれば、むし歯になりにくい人は、3要素をうまくコントロールできているといえます。

◆細菌

ミュータンス菌の数を減らすことが大切です。
そのためには、ミュータンス菌が潜んでいるプラークを取り除く、つまりプラークコントロールが重要になります。
プラークコントロールをしっかりおこなうためには、日々の歯みがきと定期的な歯科医院での歯のクリーニングが欠かせません。
毎食後歯みがきをする習慣と、その際歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間まで磨くようにしてください。
そして、歯石など歯みがきで取り除けないものや、磨きにくいとこに残ったプラークを定期的に歯科医院でクリーニングしてもらってください。
また、歯並びが悪くて歯みがきがしにくい場合は、矯正歯科治療を受けて、歯並びをきれいにすることも考えた方がいいでしょう。

◆歯の質

ミュータンス菌の作り出す乳酸に溶かされない強い歯にするために効果的なのが、フッ素です。
フッ素には、ミュータンス菌の働きを抑える作用や、乳酸によって溶かされた歯の修復を促進する作用、歯そのものを乳酸に溶かされにくい強いものにかえる作用があります。
毎食後の歯みがきの時、フッ素が配合された歯みがき剤を使うといいでしょう。特に、6歳以上ならフッ素濃度が1450ppmに高められた歯みがき剤がおすすめです。
そして、週に1回以上フッ素の洗口剤でうがいをしたり、6ヶ月に一度以上の間隔で歯科医院でフッ素の塗布を受けることをおすすめします。

◆食べ物

ミュータンス菌が必要とする糖分を減らすことがポイントです。
まず、アメやチョコレートなどの甘いお菓子やジュースをよく食べたり飲んだりする習慣があるなら、減らすようにして下さい。
食事も1日3回とし、間食や夜食を出来るだけ控えるようにしましょう。
そして、食事のときは、唾液をしっかり出すためにも、よく噛んで食べるようにして下さい。

まとめ

むし歯になりやすい人となりにくい人の間には、歯みがきなどの生活習慣、食べ物の好みや食べ方などの食習慣の差、口呼吸などの癖の有無などが影響しています。
もし心当たりがある方は、そうした点に気をつければ、むし歯になりにくくすることができるでしょう。

※上記コラムに関するご質問・ご相談は、虎ノ門(神谷町)の歯科岡田歯科クリニックへご連絡下さい。